私は即答しました。
即答した瞬間、私の母方の祖父は静岡県清水市三保町(現在は静岡市清水区)で魚粉飼料を製造する会社を経営していましたが、その記憶が呼び起こされた事を今でも憶えています。
私は平気でしたが、母は学生の頃、祖父が仕事から帰ってくると凄く臭かったようで、その臭いのせいで昔はよく、からかわれたと話してくれました。その後、話してくれたのが「おじいちゃんの口癖はね、『人が困っている事や嫌がることを快く引き受けることも大切なことだ』なんだよ」
その言葉を思い出した私は、自分でも理解できないぐらいに興奮していました。
その時の興奮がヒル開発をするきっかけで呼び起こされ、早速、事務所に戻り
ヤマヒル(ヤマビル)に関する情報収集を始めました。
渓谷にポリタンクを持参し、捕獲しては、試作した(数十種類)溶剤でヤマヒル(ヤマビル)の忌避効果を試しました。
噴霧して、ヤマヒル(ヤマビル)の駆除にはなるが、即死するような溶剤ではいけません。人体や自然環境に影響がない溶剤でなければ意味がありません。ディートを無添加にしている根本の理由はそこにあります。
師匠にアドバイスを受けつつ、試行錯誤を繰り返した結果、少しずつ忌避効果も向上していきました。

秋も深まり、ヤマヒルがなかなか見つからない時は渓谷をハシゴしました。
森の中で一人ヤマヒル(ヤマビル)を取っているとき、通りがかりの人に「何してるの?」と聞かれ、「ヤマヒルを捕っている」と答えると、笑われもしました。
こんな事をしていて良いのだろうかと、疑念を持つこともありましたが、「絶対、良いものを開発してやる」と割箸でヤマヒル(ヤマビル)を捕獲しました。
そして2007年秋、ついに満足できるヤマヒル(ヤマビル)忌避剤が完成しました。
「やった!ついに完成した。」
私の奇行?を心配していた友達は祝福してくれました。そして、命名してくれたのです。
「ヒル下がっていく、ヒル下がる…、ヒル下りの情事…、ヒルサガリのジョージ、西村の『ニ』をつけて、ヒル下がりのジョニーだな!」名前のことなど考える余裕もなかったので、友達に感謝しつつ、そのまま商品名としました。
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